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求むチラシ その2



さて、求むチラシを作れと命令はされたが、何を書いてよいのかサッパリわからない。


そもそもまだ家なんか買ったことも無いのに、どういう文章を書いたら売却の相談を依頼したくなるのか検討もつかない。

せいぜい、「査定は無料です」「売却のご相談はおまかせください」ぐらいのものである。

恐る恐るチラシを作って上司にチェックを受けるも一向に印刷の許可がおりない。そんなつまらないチラシはゴミ箱に入れられるだけだと。

そこでようやく先輩社員のチラシを参考にしろ、何なら最初は完全に真似をしろ。と指示をもらい、 先輩の作ったチラシを見てみると、いかにも具体的な文章が書いてある。


「○○1丁目にお住まいの皆様へ。私のお客様が当地域限定で探しています。当地域お住まいのご両親が体調を崩しており、毎週隣の市から様子を見に通っています。今住んでいる社宅の期限も近づいているので思い切ってご両親の近くに近くに引っ越しを決断されました」 などなど。


私は、先輩社員に対し、「流石ですね。実際にこういうお客さんを沢山抱えていらっしゃるんですね」と関心していると、その先輩は「いや、こんな話全部ウソだよ。ただの作り話」と事も無げに衝撃の一言。


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